【志望校選び】苫小牧地区の公立・高専・私立高校 合格目安と戦略

◆この記事でわかること
・今月末に実施される3者面談に向けて、志望校選びを“9割~10割確定”の気持ちで臨むための準備のしかた
・北海道学力コンクール事務局(通称“道コン”)のデータをもとに、苫小牧市内公立高校・高専の合格者平均SS
 および換算得点を整理
・高専受験の特徴(内申点と学力点・傾斜配点・マーク方式)を知り、6割程度の得点を目安にする重要性
・私立高校受験(公立併願・私立第二志望)におけるコース・内申ランク・大学受験対応力をどう見極めるか
・受験生・保護者が今からできる具体的なアクションと、不安を乗り越えるための心構え

いよいよ“受験先決断”の時期です

中学3年生の皆さん、そして保護者の皆様、いよいよ志望校をほぼ決める時期になっています。今月末に各中学校での3者面談が実施され、そこで「この高校を受けます」という希望を学校の先生に伝えることになります。願書提出自体はまだ少し先ということもありますが、 「9割~10割確定の気持ちで挑む」 ことが望ましいです。
なぜなら、出願先を変更できる余地が残っていても、心の準備・学習スケジュール・併願校の戦略をこの段階で定めておくことで、その後の学習に余裕と集中力が生まれるからです。
「まだ迷っていても大丈夫」と考えていると、あとで慌ててしまい、学習の質も落ちてしまう恐れがあります。
この段階でしてほしいことは次のとおりです:

  • 現在の成績・模試(例えば道コン)結果を正しく確認する(=「自分の実力はどうか」)
  • 志望校の合格者平均ラインを確認し、「この高校に行っていけそうか/もう少し上げたいか」を客観視する
  • 第一志望・併願校をセットで固めて、併願校も「このコースなら安心だ」という選択をしておく
  • 面談の場では、「第一志望はこの高校、併願校としてはこちら」という形で先生と意見交換できるよう準備しておく

下の苫小牧市内の高校データを参考にしてください。



苫小牧市内の公立高校と高専の例年合格者平均SSおよび換算得点

以下は、苫小牧市内の公立高校・高専で、2025年度入試合格者平均SSおよび総合A/総合Bの得点換算値です。

高校名合格者平均SS総合A得点換算総合B得点換算
苫小牧東高55.3326点344点
苫小牧高専53.8312点330点
苫小牧南高44.3225点240点
苫小牧西高38.6173点185点
苫小牧工業高30.7~43.195~214点110~228点
苫小牧総合経済高33.6~35.5127~145点138~156点

※上記は例年大きく変化しない「合格者平均ライン」の目安です。
※あくまで「十分についていける学力を示す目安」です。実際の合否ボーダーはこの平均より低めです。
※「総合C」の換算値はまだ公表されていません。
※出典:北海道学力コンクールデータより、道コン事務局。

【使い方と見方】
・例えば、「苫小牧東高」を目指すなら現在道コンで約SS55以上を目安に、「この高校に進んでも十分に対応できる学力水準」かどうかを自分で確認してください。
・もちろん、現在のテスト結果がこのラインに達していなくても、理解度・学習意欲・環境が整っていれば十分に逆転可能です。ここから追い上げるための戦略が重要です。
・「この高校に入ったら授業についていけるか」「今の状況からあと何点・何SS上げれば安心か」を意識して、勉強の方向性を定めましょう。
・併願校(安全校・滑り止め校)を決める際も、このようなデータを参考に、自分が合格者平均に近づけそうか・挑戦校か・安全校かを判断してください。


高専受験について(公立高校とは受験方式が異なります)

次に、〈高専〉受験について確認しておきましょう。公立高校受験とは方式や傾向が異なるため、志望校に高専を検討しているならば、特徴を押さえておくことが大切です。

【特徴】
公立高校受験と高専では 内申点の計算方法が異ることと、学力点においても傾斜配点の受験制度になっています 。高専では内申点の影響が比較的小さく、学力点の影響が大きくなります。
数学・理科・英語の3教科には2倍の傾斜配点 が設定されています。
解答方式はマークシート方式であり、ミス(塗り忘れ・ずれなど)も起こりやすいため、 過去問演習+マーク形式の確認 が重要です。
合否ラインの目安としては「6割程度の得点」が必要と考えておいてください。特に本番に近づくにつれて、模試や過去問で得点率を6割以上に安定させておきましょう。

【実践ポイント】
・遅くとも 冬休み中 には過去問を入手して、マーク形式・出題形式の傾向を把握しておきましょう。
・数学・理科・英語に時間を多めに割く。記述式や計算ミスだけでなくマークミスも想定して準備をしておく。
・内申点があまり高くなくても、学力点でカバーできる可能性があります。逆に、内申点が高くても本番で得点できなければ不利になるので、「今から点数を上げる」学習を重点化しましょう。


私立高校受験について

公立高校を第一志望にして、私立高校を併願として考えている生徒・保護者の皆さまへ。私立高校選びにも慎重に取り組んでほしいポイントがあります。

【私立高校受験のポイント】
私立高校には 内申点または内申ランクによる受験資格 が設定されているコースがあります。自分がそのコースを受ける資格があるかどうかは、高校の「募集要項」やホームページで必ず確認しましょう。
「どこの私立高校を受験するか」の選択は、万一第一志望の高校に行けなかった場合、これからの3年間を過ごす場所になります。そのため 「校風」「進学実績」「通学環境」「学びたいコース」 が自分に合っているかどうかを慎重に考えてください。
コース選択においては 大学受験に適したコースかどうか を特に重視してください。私立高校の中には「就職重視」「専門学科」「資格取得重視」など、大学受験という軸から少し外れたコースもあります。将来「大学に行きたい」「進学したい」という意志があるなら、進学実績のある上位のコースを選びましょう。

【スライド合格制度とコース選びの戦略】
レベルの高い学習を行い、将来の大学進学を視野に入れている生徒は、 必ず上位レベルのコースを受験することをおすすめします。
私立高校では「スライド合格」と呼ばれるシステムが導入されていることが多くあります。これは、上位コースを受験して万一その合格点に届かなかった場合でも、下位コースの基準点に達していれば、そのコースでの合格が認められる制度です。
たとえば次のような仕組みです:
・特進Aコース(最上位)
・特進Bコース(中位)
・総合コース(標準)
この場合、特進Aコースを受験して合格点に届かなくても、特進Bコースの基準点を満たしていればBコースで合格 となり、さらにBコースにも届かなければ総合コースで合格、という形で自動的にスライド判定されます。
したがって、受験資格(内申ランクや評定条件)を満たしているのであれば、 最初から上位コースにチャレンジするべき です。上位コースを受けても、合格できる可能性を複数確保できるためです。
また、私立高校では、内申ランクが受験資格を満たしていれば、実際の合否は入試当日の得点が中心 となります。つまり、試験本番でしっかり得点できれば上位コースの合格も十分可能です。
このため、内申の不安があっても、当日得点で逆転できるチャンスが大きいという点を覚えておいてください。

【説明会・相談会の活用】
多くの私立高校では 個別相談会・学校説明会 を実施しています。保護者・生徒ともに参加して、「授業内容」「進路指導体制」「内部進学制度」「併設大学・専門学校の有無」などを確認しておきましょう。
また、相談会の場で「スライド合格の有無」や「各コースの合格基準点」「過去の合格者の内申ランク目安」などを直接確認しておくと安心です。学校によって基準が微妙に異なるため、必ず自分の受験校に合わせて最新情報を集めましょう。

【併願校を“保険”にしない意識】
公立高校の併願として私立を受験する場合、「志望校がダメだったときの保険」としてだけ考えるのではなく、「万が一があっても頑張れる」「ここで成長できる」 という視点で選んでください。
併願校であっても、3年間を前向きに過ごせる環境であることが何より大切です。面談や説明会を通じて、先生方の雰囲気や生徒の印象も確かめ、「ここなら自分の力を伸ばせる」と感じられる学校を選びましょう。


今から始めるべき「3カ月のアクションプラン」

志望校をほぼ決めるこの時期から、合格に向けてラストスパートを仕掛けましょう。今から“3カ月”に絞ってできることをまとめます。

1.志望校のデータ確認

– 先に示した苫小牧市内高校データをもとに、自分がどこまで近づいているか確認。
– 模試(道コン)や定期テストでのSSや得点を整理し、「あとどれだけ伸ばせば安心ラインか」を明確に

2.弱点分析と重点対策

– これまでの模試結果から「この教科・単元が弱い」部分を洗い出す。
– とくに高専志望なら数学・理科・英語を2倍傾斜配点という視点で強化。

3.過去問・形式演習

– 公立・高専・私立とも、出題形式・時間配分・マーク形式(高専)などに慣れておく。
– 冬休みには“本番を想定した演習”を実施。

4.併願校・コース選びの最終検討

– 私立高校併願を考えているなら、募集要項や説明会に参加して「このコースで大学進学できるか」「自分に合っているか」確認。
– 第一志望・併願校を両方とも「ここなら頑張れる」と思える形で固める。

5.面談・出願準備

– 中学校での3者面談に備え、「私の第一志望校は○○高校です」「併願校として△△高校を考えています」と明確に伝えられるよう整理。
– 願書提出までは出願変更の余地があるため、最終的な決断をするためにもう少し勉強を継続しましょう。


まとめ

志望校選びは「いま決める」という意識が大切です。特に中学3年生と保護者の皆さんにお伝えしたいのは、 「9割~10割固めた気持ちで臨む」 という心構えです。苫小牧市内の高校・高専の合格者平均SSや換算得点を参考に、自分がそのステージに立てているかを冷静に確認してください。高専志望であれば、内申点・学力点・傾斜配点・マーク形式まで理解して、6割得点を目安に学習を進めてください。私立高校を併願されるなら、コースと進学実績をしっかり見て、「この先も頑張れる場所か」を視野に入れて選びましょう。最後まで諦めず、現場から応援しています。


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