苫小牧の公立高校 進路希望調査を徹底解説

 先日、各中学校で10月に実施された進路希望調査の結果が配布されました。
 この時期のデータは、単なる「希望アンケート」ではなく、受験生が実際にどの高校を目指すかがより明確に表れる重要な指標す。
 6月の調査では、まだ部活動を続けている生徒や、本格的に志望校を決めきれていない生徒も多く、数字が大きく動く傾向があります。
 しかし10月になると、進路面談や学力テストを経て、「本気の志望校」へと選択が固まり始めます。
また、今回の記事では10月の結果だけでなく、今年の入試がどう動きそうか、どの高校が入りやすいのか、どの高校が激しい競争になるのかを、見ていきます。
 「志望校選びで迷っている」、「倍率がどれくらいになるのか気になる」という方にとって、今年の状況を読み解くヒントになるはずです。  
それでは、普通科3校・工業・総合経済・高専の順に、データを詳しく見ながら分析していきましょう。

この記事でわかること

  • 6月の進路希望調査からの変化
  • 昨年の同時期との比較
  • 昨年度の最終出願倍率
  • 今年の入試はどうなるか

普通科3校について

■苫小牧東高校(定員:240名)
 2024年10月最終出願2025年6月2025年10月
希望者301349
(倍率1.45)
288252

【ポイント】
6月の時点より希望者が減り落ち着いたものの、依然として人気校。
昨年同時期より約50人少ないため、倍率は昨年より下がる見込みです。
➡ 予想:1.2~1.3倍
➡ 「行きたい人は早めに対策」で十分届くライン。

■苫小牧南高校(定員:160名)
 2024年10月最終出願2025年6月2025年10月
希望者152181
(倍率1.13)
157151

【ポイント】
毎年“安定した人気”で、今年もほぼ定員通り。
大きな競争にはならず、例年通りの難易度になりそうです。
➡ 予想:1.1倍前後
➡ 「確実に合格したい層」が多い印象。

■苫小牧西高校(定員:160名)
 2024年10月最終出願2025年6月2025年10月
希望者190182
(倍率1.13)
276208

【ポイント】
6月の“過熱状態”がやや落ち着きましたが、依然として人気は高め。
それでも昨年と近い水準まで下がったため、予想に反して受けやすい年になる可能性があります。
➡ 予想:1.2~1.3倍
➡ 高めだが例年通りでいくと、さほど高い倍率にはならないであろう


苫小牧工業について

■全体(定員:240名)各学科40名
 2024年10月最終出願2025年6月2025年10月
希望者213246
(倍率1.02)
195205

【ポイント】
工業は例年「大きくは動かない」学校ですが、今年は学科間の差が非常に大きいのが特徴です。

■学科別
●電子機械(定員:40名)
 2024年10月最終出願2025年6月2025年10月
希望者5045
(倍率1.12)
4650

➡ 予想:1.1~1.2倍。

●電気(定員:40名)
 2024年10月最終出願2025年6月2025年10月
希望者2638
(倍率0.95)
2826

➡ 定員割れの可能性大。

●情報技術(定員:40名)
 2024年10月最終出願2025年6月2025年10月
希望者3544
(倍率1.1)
3125

➡ 定員割れの可能性大。

●建築(定員:40名)
 2024年10月最終出願2025年6月2025年10月
希望者4039
(倍率0.97)
3535

➡ 1倍前後で安定。

●土木(定員:40名)
 2024年10月最終出願2025年6月2025年10月
希望者4039
(倍率0.97)
3543

➡ 今年最も人気が伸びた学科。
➡ 1.1~1.3倍まで上がる可能性あり。

●環境化学(定員:40名)
 2024年10月最終出願2025年6月2025年10月
希望者2741
(倍率1.02)
2026

➡ 定員割れの可能性大。


苫小牧総合経済について

■全体(定員:120名)各学科40名
 2024年10月最終出願2025年6月2025年10月
希望者130136
(倍率1.13)
8676

【ポイント】
全体で昨年より40~50人少なく、それぞれの学科もすべて低倍率。
全ての学科で定員割れの可能性あり。

■学科別
 2024年10月最終出願2025年6月2025年10月
流通経済6055
(倍率1.37)
3933
国際経済3235
(倍率0.87)
2923
情報処理3846
(倍率1.15)
1820

例年以上に入りやすい年
➡ 「迷ったら総合経済」という生徒も増えそう。


苫小牧高専について

■ 例年の傾向
 2024年10月最終出願2025年6月2025年10月
市内希望者7155
(倍率1.37)
4758
 志願者数受験者合格者
創造工学科336334323

苫小牧高専は最終的な志願者数が例年340〜380程度で、市内希望者が50人前後でも、本番になると300人以上が受験します。倍率だけで見れば、昨年の倍率は 336 ÷ 200 ≒ 1.68倍。

ただし、「合格者が323名」という点からわかるように、実際には欠員補充もあり、年度によっては実質倍率1.1〜1.3倍程度に落ち着く年もあります。


2025年度入試の予想倍率まとめ(現時点)

学校予想倍率
苫小牧東1.2~1.4倍
苫小牧南1.1前後
苫小牧西1.2~1.3倍
苫小牧工業(全体)1.0前後
苫小牧総合経済(全体)定員割れ
苫小牧高専1.1〜1.3倍程度

今年の進路選択のポイント

— 中学生と保護者が今気をつけたいこと —

①「6月の数字」より「10月の数字」が志望校選びでは重要
 10月調査はより本気度が高く、志望校の難易度を判断する最も大事なデータです。
②「迷いながら苫東・苫西をとりあえず書いた層」が動くのはこれから
 冬休み〜1月に志望校変更が急増します。偏差値が近い学校は特に流動的。
③安全校(南・工業の一部・総経)は例年以上に受けやすい
 特に総合経済は今年大きく減少。「入りやすい年」にあたります。
④人気校(苫東・苫西)は早めの対策を
 倍率が1.2倍を超える学校は、内申点・当日点のバランスが勝負です。


まとめ:今年は“偏りが小さくなった年”

今年は、特定の学校だけが突出するのではなく、全体として偏りが縮小しているのが特徴ですが、ここから12〜1月にかけて、倍率が再び動く可能性があります。
中学生のみなさんは、「自分はどの学校のどの位置にいるのか」を早めに把握し、冬休み以降の学習計画につなげていきましょう。


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