【R8/2026】苫小牧・胆振の公立入試倍率を徹底分析!「隠れ高倍率」と「まさかの定員割れ」から見る最終戦略

【この記事でわかること】

  • 令和8年度(2026年)胆振管内・最終倍率データの正しい読み方
  • 苫小牧東・南・西、室蘭栄など主要校の「合否を分けるポイント」
  • 定員割れや低倍率でも油断してはいけない「入試の仕組み」
  • 残り2週間で合格可能性を高めるための具体的な過ごし方

令和8年度(2026年度)公立高校入試の出願変更後の最終倍率が発表されました。
新聞やニュースで数値を目にし、「倍率が上がってしまった」「定員割れで少し安心した」など、様々な思いを巡らせていることと思います。

しかし、倍率という数字はあくまで「全体像」に過ぎません。大切なのは、その数字が「今年の受験生たちのどのような心理や動きを表しているか」を読み解くことです。

本記事では、長年この地域で受験指導に携わってきた視点から、発表されたデータを分析し、「入試当日までに何をすべきか」を具体的にお伝えします。
不安な気持ちを整理し、万全の状態で本番を迎えるための一助となれば幸いです。

1. 全体概況:「二極化」と「安全志向」の狭間で

まず、胆振管内全体の動向を確認しましょう。
今年度の大きな特徴は、「進学校・人気実業科への集中」と「それ以外の定員割れ」という二極化です。

全体の全日制合計倍率は0.9倍ですが、この数字だけで判断するのは危険です。実際には以下のような偏りが生じています。

  • 激戦区: 苫小牧東、苫小牧南、苫小牧工業(人気学科)
  • 広き門: 白老東、室蘭栄(理数科)、一部の専門学科

「確実に合格したい」という安全志向と、「高くても挑戦したい」という上位層の意志が明確に分かれています。
この傾向を踏まえ、各学校の状況を詳しく見ていきましょう。

2. 【普通科・進学校】苫小牧エリアの動向分析

苫小牧の普通科主要3校(東・南・西)は、今年もそれぞれの特色が色濃く出た倍率となりました。

① 苫小牧東高校:高水準の競争率

  • 最終倍率:1.3倍(定員240名 / 出願者312名)

昨年度の1.5倍からは落ち着きを見せましたが、依然として1.3倍という高い倍率を維持しています。これは胆振管内の普通科で最も高い競争率です。
推薦枠がないため、受験生全員が学力検査での勝負となります。出願変更後も志願者が大きく減少しなかったことから、「どうしても東高へ行きたい」という受験生の強い意志が感じられます。

【東高志望者の対策】
単純計算で、約4人に1人が合格ラインに届かない計算となります。
ここからの学習で重要なのは、難問奇問への対策よりも「取れる問題を確実に得点する正確性」です。特に、思考力を問う問題や記述問題で、部分点を粘り強く積み重ねる姿勢が合否を分けます。

② 苫小牧南高校:「隠れ高倍率」に注意

  • 最終倍率:1.2倍(一般出願者132名 ※推薦・連携除く枠に対して)

今年度の要注意ポイントは南高です。
全体の出願者数は184名に達しており、昨年度(1.1倍)と比較して倍率が上昇傾向にあります。
苫小牧東への極端な集中が緩和された分、「堅実に合格を目指したい」という層が南高を選択していると考えられます。
実質的な競争は激しくなっており、合格に必要なボーダーラインも例年より高くなる可能性があります。

【南高志望者の対策】
倍率1.2倍の勝負になる以上、点数は“高得点”というより「ミスの少なさ」で差がつきます。難問に手を広げるより、標準問題を確実に取り切る練習を優先してください。教科書レベルの基本事項に抜け漏れがないか、今一度総点検を行ってください。

③ 苫小牧西高校:安定した人気

  • 最終倍率:1.1倍(一般出願者106名)

例年高倍率になりやすい西高ですが、今年は数値上、苫小牧南(1.2倍)の方が高くなる現象が見られます。
しかし、1.1倍を超えている以上、競争があることに変わりはありません。多様な進路選択ができる校風は根強い人気があり、油断はできません。

【西高志望者の対策】
合否を安定させるためには、基礎〜標準問題を確実に得点する力が重要になります。頻出単元の典型問題を繰り返し確認し、計算ミス・読み違いを減らす練習を優先しましょう。

3. 【専門学科】「全体倍率」ではなく「学科」を見る

専門学科(実業系)を志望する場合は、学校全体の倍率ではなく、必ず「学科ごとの倍率」を確認してください。

④ 苫小牧工業高校:全体では1倍超え、学科による格差

  • 全体倍率:1.0倍(定員240名 / 出願者246名)

学校全体では定員を上回っており、決して定員割れではありません。さらに学科別に見ると、激戦区と比較的入りやすい学科に二極化しています。

  • 高倍率(激戦): 電子機械科(1.2倍)、建築科(1.2倍)
  • 定員付近(要注意): 電気科(1.0倍)、環境化学科(1.0倍 ※僅差)
  • 定員割れ(狙い目): 情報技術科(0.9倍)、土木科(0.9倍)

就職に直結するイメージの強い機械・建築系は1.2倍と高倍率です。一方で、第2志望学科のスライド合格の可能性も考慮した戦略が重要です。

⑤ 苫小牧総合経済高校:情報処理科の動向

  • 全体倍率:0.9倍(定員120名 / 出願者110名)

学校全体では0.9倍ですが、学科別の内訳を見ると大きな差があります。

  • 流通ビジネス科: 1.1倍(45名志願)
  • 国際経済科: 0.9倍(37名志願)
  • 情報処理科: 0.7倍(28名志願)

特筆すべきは情報処理科の0.7倍です。IT系を志望する層が他校へ分散している可能性があります。情報処理科を志望する生徒にとっては、落ち着いて力を発揮すれば合格が極めて近い状況と言えます。

4. 【室蘭・その他】注目の変動ポイント

⑥ 室蘭栄高校:理数科の定員割れ

  • 普通科: 1.1倍(定員120名 / 出願者134名)
  • 理数科: 0.9倍(定員80名 / 出願者69名)

今年度の大きな変化として、室蘭栄・理数科の定員割れ(0.9倍)が挙げられます。
高難易度を敬遠した受験生が普通科へ志願変更したことや、地域の生徒数減少が影響していると考えられます。
ただし、定員割れだからといって“準備が不要”になるわけではありません。評価の扱いは年度・学校の運用で異なる場合もあるため(制度面は要確認)、当日は自己ベストを狙える状態まで仕上げて臨むのが安全です。理数科の授業レベルは非常に高いため、入学後に苦労しないよう、今のうちから高い意識で学習を続ける必要があります。

⑦ 白老東高校:地域的な志願者減少

  • 最終倍率:0.4倍(定員80名 / 出願者31名)

昨年度(0.8倍)からさらに減少し、0.4倍となりました。
厳しい状況ですが、見方を変えれば、少人数で手厚い指導を受けられる環境とも言えます。ご家庭の方針と本人の希望が合致すれば、選択肢の一つとなり得ます。

5. プロが教える!残り2週間の「合格マインドセット」

倍率が確定した今、受験生や保護者の皆様に心がけていただきたいことを3点お伝えします。

1. 「倍率はコントロールできない」と割り切る
1.3倍であれ0.4倍であれ、今日からやるべき勉強の内容は変わりません。倍率は「他者」の動きであり、自分には変えられません。変えられるのは「自分の得点力」と「当日の心構え」だけです。数字に一喜一憂するエネルギーを、単語を一つ覚えるエネルギーに変えていきましょう。

2. 定員割れ・低倍率校志望者こそ「入学後」を見る
「定員割れだから大丈夫」と気を抜いてしまうのが一番のリスクです。高校入試はゴールではなくスタートです。入試得点が伸びないまま入学すると、高校の授業進度についていけず、入学後に苦しい思いをすることになります。「トップ合格を目指す」くらいの気概で、最後まで学習の手を緩めないでください。

3. 「記述・思考力」で1点をもぎ取る
近年の北海道公立入試では、「資料を読み解く力」や「考えを表現する力」が問われます。倍率が1倍を超える学校では、わずか1点、2点の差で合否が決まることも珍しくありません。「記述は難しいから空欄にする」のではなく、「何か書けば部分点がもらえるかもしれない」という粘り強さを持って、最後まで答案に向き合ってください。

よくある質問 Q&A

保護者の方からよく寄せられるご質問にお答えします。

Q1. 定員割れしている学科(0.9倍など)なら、確実に合格できますか?
A. 合格の可能性は高いですが、100%ではありません。
北海道の公立入試において、定員内であっても著しく得点が低い場合や、面接等の評価によっては、審議の対象となる場合があります。「定員割れでも油断せず、自己ベストを目指す」ことが大切です。
Q2. 苫小牧南(1.2倍)と苫小牧西(1.1倍)、数値は近いですが難易度は同じくらいですか?
A. いいえ、合格者平均点や競争の質には差があります。
倍率はあくまで「志願者の人数比」で、合格に必要な得点ラインは学校ごとに大きな違いがあります。倍率の数字だけで難易度を同一視しないようご注意ください。
Q3. 子供が倍率を見て不安がっています。親としてどう声をかけるべきですか?
A. 不安な気持ちを受け止め、努力を承認してあげてください。
「不安なのは、あなたが本気で合格したいと思っている証拠だよ」と伝えてあげてください。その上で、「今までやってきた努力は、倍率なんかで消えたりしない」と、これまでのプロセスを認めてあげることが、お子様の安心感につながります。

まとめ:春は必ずやってきます

今年の胆振・苫小牧エリアの入試は、特定の学校への人気集中が続く一方で、定員に満たない学校も増えるという「二極化」が進みました。

  • 苫小牧東・南・西、苫小牧工業(人気学科)を目指す皆さんは、1点の重みを噛みしめ、丁寧な学習を続けてください。
  • その他の学校を目指す皆さんは、倍率に安心することなく、高校生活を見据えた実力をつけてください。

入試は「競争」であると同時に、「自分自身との戦い」でもあります。
どのような倍率であれ、最後まで諦めずにペンを握り続けた経験は、高校入学後、そして将来の大きな糧となります。

残りわずかな期間ですが、トランスクールは最後まで皆さんを応援しています。
体調管理を第一に、悔いのない春を迎えられるよう祈っています。


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